⏰ 全46品 🔪 うち44品はコンロもレンジも使いません 🍺 ビールに合うものを中心に
7月8月の台所は、正直しんどいです。コンロの前に立った瞬間に汗が出て、火を止めた頃には食欲がなくなっている——そういう日が続きますよね。それでも、冷たいビールの横に何か一品はほしい。
この記事は、そういう日のためにうちのレシピの中から「火を使わないもの」だけを46品集めたものです。切って、和えて、器に盛るだけ。2品だけ、レンジを数分回します(該当するものはタイトルに書いてあります)。
46品を並べて分かった、たれの骨格
先に、この46品に共通するいちばん大事なことを書いておきます。
火を使う料理には焼き色・香ばしさ・煮汁のしみ込みという「加熱がくれるおいしさ」があります。火を使わない料理には、それが一切ありません。だから味の担当は、たれがほぼ100%です。
では何を使えばいいのか。この46品の調味料を実際に数えてみました。結果はこうです。
- 油が入っているもの……44品(46品中)。うち29品がごま油
- 塩気が入っているもの……43品(しょうゆ・めんつゆ・塩昆布・白だし・鶏がらスープなど)
- 油と塩気の両方が入っているもの……42品
- 酸味(レモン・酢・梅・ぽん酢)を足しているもの……23品
- 辛味や発酵もの(コチュジャン・わさび・キムチ・粒マスタード)を足しているもの……21品
つまり骨格は1つだけです。「油+塩気」——これが46品中42品、9割を占めていました。そこに酸味を足すか、辛味を足すか、両方入れるかで表情が変わっているだけで、味の設計そのものは驚くほど共通しています。
なぜ油が9割に入るのか。——香り成分の多くは、水ではなく油に溶けるからです。にんにく、ごま、ラー油、薬味。加熱の香ばしさが無いぶん、香りを運ぶ仕事を油が引き受けている。ごま油が3本に2本という偏り方は、そういう理由です。
そして酸味が半分の品に入っているのも、夏の料理として理にかなっています。酸味は温度が低くても感じ方が落ちにくい——冷たい料理では甘みや塩気がぼやけるので、輪郭を残す役として効きます。
迷ったら、油と塩気を先に決めてください。ごま油としょうゆ、ごま油と塩昆布、マヨネーズとめんつゆ。そのあとで、さっぱりさせたいなら酸味、パンチがほしいなら辛味を足す。この順番で組めば、まず失敗しません。
最後にもう一つ。和える直前に、食材の水気を拭くこと。火を使わない料理には、水を飛ばす工程がありません——きゅうりやトマトから出た水が、そのままたれを薄めます。キッチンペーパーで一拭きするだけで、味の濃さがまるで変わります。
野菜・豆腐でつくる(29品)
生で食べられる野菜と、冷蔵庫にほぼ常にあるもの。あと一品足りない日の主力です。
アボカド(6品)
切って和えるだけで、こっくりした一皿になります。何と合わせても成立する、夏のいちばんの働き者。
- トマトアボカドサラダ【切って和えるだけ・5分】
- アボカドの塩昆布和え【3分・火を使わない】
- アボカドとクリームチーズの韓国風和え【5分・火を使わない】
- アボカドとモッツァレラのコチュ和え【5分】
- アボカドのなめたけおろし和え【3分】
- アボカドと納豆のコチュジャン和え【5分・火を使わない】
長芋・山芋(5品)
シャクシャクした食感が、火を使わない料理の物足りなさを埋めてくれます。
- 山芋の明太あえ【叩いて和える・5分】
- 長芋の梅塩昆布和え【5分・火を使わない】
- 長芋キムチ【生で食べる意味がある・3分】
- 長芋ときゅうりのピリ辛ラー油和え【5分・火を使わない】
- 長芋とクリームチーズのデリ風ポテトサラダ【レンジ4分】
きゅうり(5品)
塩もみして水気を絞ってから和えると、味が薄まりません。
- きゅうりとサバのラー油和え【混ぜるだけ・5分】
- きゅうりとタコのコチュ和え【塩もみ・5分】
- きゅうりと生ハムの韓国風ユッケ【10分・火を使わない】
- きゅうりの梅おかかポン酢【混ぜるだけ・5分】
- きゅうりと納豆のネバネバ梅和え【混ぜるだけ・5分】
豆腐・納豆(2品)
食欲が落ちているときほど効きます。たんぱく質も取れます。
そのほかの野菜(11品)
トマト・ブロッコリー・豆苗・白菜など。冷蔵庫にあるものから選んでください。
- トマトと玉ねぎのサラダ【油を先にかける】
- トマトのみょうがだれ【切ってかけるだけ・5分】
- かいわれとちくわカニカマのわさびマヨポン【5分・火を使わない】
- ブロッコリーの明太マヨチーズ【混ぜるだけ・5分】
- 水菜と長芋の生ハム巻【加熱しない肉】
- オクラとツナのクリームチーズわさび和え【3分】
- 韓国風チョレギサラダ【5分・火を使わない】
- 豆苗とツナのシャキシャキ中華サラダ【5分・火を使わない】
- ポテサラ生ピーマン【氷水で苦味が消える】
- 白菜とちくわのツナごま和え【10分・火を使わない】
- にんじんのツナマヨサラダ【10分・火を使わない】
魚介・練り物でつくる(14品)
刺身・缶詰・ちくわ・カニカマ——切るだけで「ごちそう」の顔になります。来客の日にも出せる並びです。
- サバ缶とたくあんのごま油和え【5分・火を使わない】
- サバ水煮缶のねぎレモンだれ【5分・火を使わない】
- タコとアボカドのわさび和え【5分・火を使わない】
- えびアボカドサラダ【はちみつ入りオーロラソース】
- マグロとアボカドの卵黄のせ【5分・火を使わない】
- マグロのなめろう丼【10分・火を使わない】
- 真鯛のカルパッチョ 梅オイルだれ【火を使わない】
- 真鯛の塩昆布和え【5分・火を使わない】
- サーモンとクリームチーズの塩昆布和え【10分・火を使わない】
- マグロと叩き長芋のキムチユッケ風【10分・火を使わない】
- ホタテとカブのアールグレイカルパッチョ【10分・火を使わない】
- ちくわと枝豆のおかかマヨ【混ぜるだけ・5分】
- 真だこの生姜ポン酢カルパッチョ【切って並べるだけ】
- かつおのたたき 薬味たっぷり香味ごまポンだれ【10分・火を使わない】
これ一皿で終わる(3品)
作る気力がまったくない日に。これだけで晩ごはんが完成します。
ぴーきちのつぶやき
夏のあいだ、うちの食卓はこの46品を延々と回しています。コンロに立たないと決めた日は、不思議と機嫌がいい。切って和えるだけの料理でも、たれさえ決まればちゃんとおいしいと分かってから、夏が少し楽になりました。今日もお疲れ様です🍻

