⏰ 調理時間5分
🍽 2人分
🍺 シャクシャク・混ぜるだけ
🧊 作り置き:当日中
📊 1人分(推定):約100kcal/たんぱく質3g・脂質4g・糖質13g
🍽 全量(2人分):約200kcal/たんぱく質6g・脂質8g・糖質26g
叩いた長芋に、キムチをのせるだけ。加熱しません。長芋は焼くとほくほくして別のおいしさになりますが、消化を助ける酵素は熱に弱いので、生で食べることにちゃんと意味があります。
材料(2人分)
- 長芋:10cm(約200g)
- 白菜キムチ:100g
- 卵黄:1個(お好みで)
- 刻み海苔:適量
- 白いりごま:適量
- 【A】めんつゆ(2倍濃縮):小さじ2
- 【A】ごま油:小さじ1
作り方
- 長芋は皮をむき、ポリ袋に入れてめん棒や瓶の底で叩き割る(★包丁で切るより断面がでこぼこになり、たれが絡みます)。
- ボウルに長芋と【A】を入れ、さっくり5回ほど混ぜる(★混ぜすぎると細胞が壊れて水っぽくなります)。
- 器に盛り、キムチを中央にのせる(★混ぜ込まずに乗せると、一口ごとに味の強弱が出ます)。
- お好みで卵黄を落とし、刻み海苔と白ごまを散らす。
おいしさのヒミツ
- 叩き割ると、シャクシャクとねばりが同時に来ます。切ると断面が平らで、どちらか一方の食感になります
- キムチは混ぜずに乗せる。混ぜると長芋が全部キムチ色になって、食感の対比も消えます
- キムチの汁も少し入れる。乳酸発酵した酸味が、長芋の淡白さを補います
よくある質問
長芋で手がかゆくなります
皮をむく前に、酢水(水200mlに酢大さじ1)で手を濡らしておくと軽減されます。かゆみの正体は長芋のシュウ酸カルシウムという針状の結晶で、酸に弱いためです。すでにかゆい場合も、酢水やレモン水で洗うと落ち着きます。
大和芋や自然薯でも作れますか?
作れますが食感が変わります。大和芋・自然薯は水分が少なく粘りが強いので、叩くよりすりおろすほうが向いています。長芋は水分が多くシャクシャクしているので、この料理には長芋が最適です。
作り置きできますか?
当日中です。長芋は切った断面から変色し、水分も出ます。キムチは日持ちしますが、合わせたら早めに。前日にできるのは、長芋の皮をむいてラップに包んでおくところまでです。
合うお酒
キムチの酸味と辛味、ごま油の香り。冷たいおつまみです。
- 🏆 本命:キンキンに冷えたビール——キムチとごま油には炭酸。定番です
- 🍶 日本酒は、冷酒(10〜15℃)で純米酒——長芋の淡白さと米の旨味は、静かに合います
- 🍋 レモンサワーは無糖タイプ——キムチの辛さをレモンの酸で受け止める
迷ったらビール。キムチが入っている時点で、答えはだいたい決まっています。
もう一品、主役がほしい日に
極 牛たん入り背脂餃子
目黒の名店『中華味一』の大将と、10年かけて共同開発した餃子です。大きめに切った牛たんのコリコリした食感と、焼いた瞬間にあふれる背脂と地鶏スープ。冷えたビールのために作りました。
ぴーきちのつぶやき
長芋を焼いたほうがおいしいと思っていた時期があったのですが、生のシャクシャクとキムチの組み合わせを覚えてから、焼く回数が減りました。今日もお疲れ様です🍻
🔬 調理科学ことば:消化酵素は熱に弱い(生で食べる意味)
ひとことで:長芋に含まれる消化を助ける酵素は、熱を加えると働かなくなる。だから「生」に意味がある。
詳しく:長芋や大根にはアミラーゼ(ジアスターゼ)という酵素が含まれます。これはでんぷんを分解する酵素で、胃腸の消化を助ける働きがあります。とんかつに大根おろし、うなぎに山かけ——重い料理に生のすりおろしを添える習慣は、経験的にこの働きを利用してきたものです。
ただし酵素はたんぱく質でできているため、熱に弱い。おおよそ60℃前後から働きが落ち始め、70℃を超えるとほぼ失われます。つまり加熱すると、この効果はなくなります。同じことが、大根おろし・生キャベツ・パイナップル(たんぱく質分解酵素)・生姜(同)にも当てはまります。
「生で食べる意味がある食材」は、たいてい酵素の話だと思ってよい。ただし誤解しないでほしいのは、加熱がダメなわけではないこと——長芋は焼くとでんぷんが糊化してほくほくになり、それはそれで別のおいしさです。目的が違えば、正解も違います。
このレシピでは:この料理が加熱しないのは、酵素とシャクシャクした食感の両方を残すためです。長芋の細胞が壊れすぎない「叩き割る」という切り方も同じ発想で、すりおろすと酵素は働きやすくなる代わりに食感が消える。とろろにするか、叩くか、焼くか——長芋は調理法で三つの別の料理になります。
今日の狙いが「さっぱり食べたい・胃が疲れている」なら、生で叩くのが正解です。

