作業30分+寝かせ30分〜/2人分(20個)/肉汁じゅわり/作り置き:包んで冷凍3週間OK
1人分・10個(推定):約350kcal/たんぱく質17g・脂質19g・糖質23g
全量(2人分・20個):約700kcal/たんぱく質35g・脂質38g・糖質45g
肉汁が出る餃子と出ない餃子の差は、包み方でも焼き方でもありません。肉に先に塩を入れて、白っぽくなるまで練るかどうかです。ここさえ守れば、あとは寝かせて焼くだけで店の味になります。
材料(2人分・20個)
押すと消えます。買い物のときにも使えます。
- 牛豚合い挽き肉150g
- 餃子の皮20枚(約60g)
- キャベツ120g(約2枚)
- ニラ30g(約1/3束)
- 長ネギ20g(約10cm)
- 塩ひとつまみ×2(野菜用・肉用)
- サラダ油小さじ2
- ごま油(仕上げ用)小さじ1
- 【A】オイスターソース小さじ1
- 【A】しょうゆ小さじ1
- 【A】紹興酒(または料理酒)小さじ1
- 【A】砂糖小さじ1
- 【A】鶏がらスープの素小さじ1
- 【A】おろしにんにく小さじ1/2
- 【A】おろししょうが小さじ1/2
- 【A】ごま油小さじ1/2
- 【A】こしょう少々
作り方
キャベツはみじん切りにして塩ひとつまみを揉み込み、10分置いてから水気をしっかり絞る(★絞りが甘いと、包んでいる間に皮が水を吸って破れます。ぎゅっと握って水が落ちなくなるまで)。ニラと長ネギもみじん切りにする。
ボウルに挽き肉と塩ひとつまみだけを入れ、白っぽくねばりが出るまで手で練る(★ここが最大の分かれ目。他の材料を入れる前に、肉と塩だけで練るのが鉄則です。理由は下の🔬で)。
【A】を加えて混ぜ、①の野菜を加えてさっくり合わせる。
ラップをして冷蔵庫で30分以上寝かせる(★できれば一晩。味が馴染むだけでなく、タネが締まって包みやすくなります)。
餃子の皮でタネを包む。
フライパンにサラダ油を熱し、餃子を並べて中火で焼き目をつける。お湯80ml(分量外)を入れて蓋をし、中弱火で約5分蒸し焼きにする。ひとつ割って、肉の中心まで色が変わっていれば大丈夫です。赤みがあれば蓋をして弱火で2分追加してください。
蓋を取って水分を飛ばし、仕上げのごま油を回しかけて、カリッとするまで焼く。
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おいしさのヒミツ
- 合い挽き肉を使う理由は、牛と豚で脂の溶ける温度が違うから。豚脂は口の中で溶けやすく、牛脂は少し高い温度で溶ける。混ざることで、熱いうちも冷めかけても脂の存在を感じ続けられます
- キャベツの塩もみは「水を抜く」ことが目的。抜いた分だけ肉の旨味が薄まらず、皮も水を吸いません。絞った水を捨てるのがもったいなく感じますが、これは捨てて正解です
- 紹興酒は無ければ料理酒で構いません。ただし紹興酒には熟成由来の香りがあり、入れると「家の餃子」が一段だけ店に寄ります
よくある質問
タネがゆるくて包みにくいです
原因はほぼキャベツの絞りが足りないことです。すでに混ぜてしまった場合は、冷蔵庫で1時間ほど寝かせてください。脂が冷えて固まり、扱いやすくなります。
冷凍できますか?
できます。包んだ状態で、くっつかないように並べて冷凍し、凍ってから保存袋へ。3週間ほどもちます。焼くときは解凍せずそのままフライパンへ。お湯を100mlに増やし、蒸し焼きを7分に伸ばしてください。
焼くと皮が破れます
皮が水を吸っている状態です。包んだらすぐ焼くか、すぐ焼かないなら冷凍してください。常温で放置する時間がいちばん破れます。
合うお酒
肉汁とにんにく、そして皮の焼き目。餃子は炭酸で流しながら食べる料理です。
- 🏆 本命:キンキンに冷えたビール(ピルスナー)——焼き目の香ばしさとホップの苦みが噛み合います。餃子とビールが定番なのは、理屈のうえでも正解です
- 🥃 ハイボールは、ウイスキー1:強炭酸4——氷を詰めたグラスに注いで縦に1回だけ混ぜる。脂の多い一皿ほど濃いめが効きます
- 🍋 レモンサワーは、甲類焼酎1:強炭酸3+生レモン1/2個——タレを使わず、餃子に直接レモンを搾って食べるのもおすすめです
迷ったらビール。20個を2人で分けるなら、1本では足りません。
作るのが大変な日のために、作りました
極 牛たん入り背脂餃子
この記事のように一から包む日もあれば、そんな元気がない日もあります。目黒の名店『中華味一』の大将と10年かけて共同開発した、焼くだけの餃子です。牛たんのコリコリした食感と、あふれる背脂と地鶏スープは、家で包む餃子とはまた別のものになりました。
ぴーきちのつぶやき
20個と書きましたが、包んでいる途中でタネが余ります。毎回きれいに使い切ろうとして、最後の2〜3個が明らかに太っています。今日もお疲れ様です🍻
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🔬 調理科学ことば:塩溶性たんぱく質(肉に塩を入れて練る理由)
ひとことで:塩を加えて練ると溶け出して、肉汁を閉じ込める網を作るたんぱく質。
詳しく:肉の主なたんぱく質のうち、ミオシンやアクチンは水には溶けないのに、塩が加わると溶け出すという性質を持っています。これを塩溶性たんぱく質と呼びます。溶け出したものを練り続けると、糸を引くような粘り(アクトミオシン)に変わり、加熱されると細かい網目状に固まって、内側の水分と脂を閉じ込めます。
ハンバーグ・つくね・ソーセージ・かまぼこ——肉や魚のすり身料理が「まず塩を入れて練る」から始まるのは、すべてこの反応を起こすためです。大事なのは順番。先に野菜や調味料を入れてしまうと、水分や油に邪魔されて塩がたんぱく質に届かず、粘りが出ません。
このレシピでは:手順2で肉と塩だけを、白っぽくなるまで練るのがこの反応です。白っぽく見えるのは、溶け出したたんぱく質が細かい気泡と水を抱き込んでいる状態。ここまで練れていれば、焼いたときに肉汁が外へ逃げず、噛んだ瞬間に溢れます。逆にここを飛ばすと、どれだけ丁寧に包んでも肉汁は出ません。
餃子・ハンバーグ・つくねで仕上がりに差がつく最大の分岐点が、この工程です。



