作業10分+漬け15分/2人分 火を使わない/作り置き:冷蔵3日OK
1人分(推定・たれ込み):約90kcal/たんぱく質2g・脂質6g・糖質5g
全量(2人分):約190kcal/たんぱく質5g・脂質13g・糖質10g
蛇腹に切ったきゅうりは、ただの飾り切りではありません。切り込みの一本一本がたれの通り道になるので、15分漬けただけで中まで味が届きます。パリパリのまま、噛むと隙間からたれが出てくる一皿です。
材料(2人分)
押すと消えます。買い物のときにも使えます。
- きゅうり2本(約200g)
- 塩(下処理用)小さじ1/2
- 【A】醤油大さじ2
- 【A】お酢大さじ1
- 【A】ごま油大さじ1
- 【A】豆板醤小さじ1
- 【A】砂糖小さじ1
- 【A】おろしにんにく小さじ1/2
- 【A】おろししょうが小さじ1/2
- 【A】鷹の爪(輪切り)ひとつまみ
- 【A】白いりごま小さじ1
作り方
きゅうりを割り箸2本の間にはさんで置き、斜めに細かく切り込みを入れる(★割り箸が包丁の受け皿になるので、切り落とす失敗がなくなります。この一手間だけで蛇腹切りは驚くほど簡単になります)。
裏返して、同じように斜めの切り込みを入れる。食べやすい長さに切り分ける。
ボウルに水と塩を入れた塩水に15分ほど浸けてしんなりさせる。
ペーパータオルで、しっかり水気を絞る(★ここが仕上がりを決めます。水が残っているぶんだけ、たれが薄まって味がぼやけます)。
保存袋に④と【A】を入れて軽くもみ、冷蔵庫で15分以上漬ける(★すぐ食べてもおいしく、1時間置くとしっかり味が入ります)。
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おいしさのヒミツ
- 蛇腹に切ると、まっすぐ切ったときに比べてたれに触れる面積が何倍にもなります。漬け時間が短くて済むのはこのため
- 塩水に浸けてから絞る下処理には、水を抜いてたれの入る場所を作る意味があります。この工程を飛ばすと、いくら漬けても表面だけの味になります
- 豆板醤とごま油はどちらも辛味と香りの担当ですが、豆板醤は発酵による旨味も持っています。ただ辛いだけにならないのはこの成分のおかげです
よくある質問
蛇腹に切るのが難しいです
割り箸を2本、きゅうりの両脇に置いてください。包丁が箸に当たって止まるので、切り落とす心配がなくなります。これだけで成功率が跳ね上がります。
塩水に浸けず、塩を振るだけではだめですか?
作れます。ただし仕上がりの食感が変わります。塩を直接ふると、塩が触れたところだけが局所的にとても濃い状態になり、そこから一気に水が抜けます。早いのが利点ですが、蛇腹の切り込みのふちがくたっとしやすい。いっぽう塩水は濃さが均一なので全体がゆっくりしんなりし、パリパリした歯ざわりが残ります。魚の下ごしらえで塩水を使うのも、身を締めすぎないためです。時間優先なら塩ふり、食感優先なら塩水と考えてください。
どのくらい日持ちしますか?
冷蔵で3日ほど。時間が経つほど味は濃くなり、食感はやわらかくなっていきます。パリパリを楽しみたいなら当日〜翌日、味の染みたのが好みなら2日目以降がおすすめです。
辛くしたくありません
豆板醤と鷹の爪を抜いてください。醤油・酢・砂糖・ごま油だけでも、さっぱりした中華風の浅漬けとして成立します。
合うお酒
パリパリした食感と、ごま油の香り、豆板醤の辛味。箸休めにも、つまみにもなる一皿です。
- 🏆 本命:よく冷えたビール——きゅうりの青い香りと炭酸は、夏の定番。辛味があるぶん、キンキンに冷やすほど気持ちよく飲めます
- 🍋 レモンサワーは、甲類焼酎1:強炭酸3+生レモン1/2個——酢の酸味とレモンの酸味が重なって、驚くほどさっぱりします
- 🥃 ハイボールは、ウイスキー1:強炭酸4——ごま油の余韻を切りたいときに
迷ったらとにかく冷たいものを。冷やした漬物に、冷えた炭酸。これが一番わかりやすい正解です。
ぴーきちのつぶやき
作った日より翌日の冷蔵庫から出したやつのほうが好きです。夜中に扉を開けて、そのまま1切れつまむ時間がいちばんうまい。今日もお疲れ様です🍻
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🔬 調理科学ことば:浸透圧(塩もみ・塩水漬け)
ひとことで:濃さの違いをならそうとして、水が動く力。
詳しく:野菜の細胞は薄い膜に包まれていて、この膜は水は通すけれど、塩や砂糖はほとんど通しません。そのため細胞の外側に濃い塩水があると、濃さをそろえようとして細胞の中の水だけが外へ出ていきます。きゅうりに塩をふるとみるみる水が出るのはこのため。
逆に薄い塩水(塩分1〜2%程度)なら水の移動はゆるやかで、肉や魚ではむしろ水を抱え込む側にはたらきます。同じ塩でも、濃さによって「水を出す」と「水を抱える」の両方をやってのけるのが面白いところです。そして野菜から水が出るということは、その分だけ味の入る余地ができるということ。
浅漬け・塩もみ・板ずり——和食の下ごしらえの多くは、この力を使っています。
このレシピでは:塩水に15分浸けて水を抜き、さらにペーパーで絞ることで、きゅうりは「たれを吸える状態」になります。ここを省くと、きゅうりの中の水がたれをはじいてしまい、表面だけの味で終わる。水を抜く工程は、味を入れる工程とセットです。ちなみに蛇腹の切り込みは、この出入り口を一気に増やす仕掛け。
切って、水を抜いて、漬ける——3つの工程がすべて同じ目的でつながっています。



