「味は悪くないのに、なんかイマイチ」。そういうとき、原因はたいてい食感です。
人は思っている以上に食感で判断していて、想像した食感と違うと、それだけでがっかりします。唐揚げがしなっとしていたら、味が良くても残念な気持ちになりますよね。
食感は「水と空気」で決まります
ややこしい話ではありません。水が少なくて空気が多いとサクサク。水が多いとしっとり・ジューシー。だいたいこれで説明がつきます。
| 食感 | 状態 | 例 |
| サクサク・パリパリ | 水が少ない/空気が多い | 揚げもの、トースト、チップス |
| ジューシー | 水(肉汁)が中に残っている | ステーキ、ハンバーグ、餃子 |
| もちもち | 水を含んで、粘りがある | パン、うどん、餅 |
| シャキシャキ | 細胞に水が詰まっている | 生野菜、さっと火を通した野菜 |
サクサクを作る・保つ
サクサクは水を抜いた状態です。だから湿気を吸うと、必ず戻ります。
- 揚げたてを重ねない……湯気がこもって、自分の水分でしなります。網に広げて
- 熱いうちにフタをしない……密閉すると翌朝には全部しなっています
- 味付けは食べる直前……粉チーズや塩は湿気を吸います
- しなっても戻る……トースターやレンジで水気を飛ばせば元通りです
くわしくは揚げものの教科書へ。
肉をジューシーにする ── 「休ませる」
★これは知っているだけで結果が変わる、いちばん効くコツかもしれません。
焼いたステーキやハンバーグをすぐ切ると、肉汁が流れ出てしまいます。焼いている間、肉汁は中心に集まっているからです。
焼き上がったら、火から下ろして数分置く。これだけで、中心に集まった肉汁が全体に戻ります。切ったときに皿に流れ出る量が、目に見えて減ります。
- 厚い肉ほど、長めに(薄切りならほぼ不要)
- アルミホイルをふんわりかけて……冷めすぎを防ぎます。密閉するとせっかくの焼き色がしけります
- 切るのは食べる直前に
べちゃっとする原因
サクサクにしたいのにべちゃっとする、シャキッとさせたいのにしんなりする。原因はだいたい3つです。
- 水気を拭いていない……いちばん多い原因です
- 塩を早く入れすぎた……野菜は塩を振ると水が出ます。炒め物の塩は最後に
- フライパンに入れすぎた……温度が下がって蒸し焼きになります
うちの大根と豚こまの塩ガリバタ炒めが「シャキポリ」になるのも、この3つを守っているからです。
食感は「重ねる」と急においしくなる
★これは覚えておくと料理の幅が広がります。
ひとつの料理に違う食感が2つ以上あると、満足感が跳ね上がります。
- とろっとしたものにカリカリを乗せる(揚げ玉、フライドオニオン、砕いたナッツ)
- やわらかい料理にシャキシャキを足す(きゅうり、白髪ねぎ、たくあん)
- 香ばしく焼いた面と、とろける中身(豚バラと厚揚げの甘辛スタミナ炒めの「カリッとろ」)
- コリコリしたものを混ぜ込む(月見軟骨つくねの軟骨)
★「味を足す」より「食感を足す」ほうが、簡単に印象が変わります。味付けに悩んだら、食感を1つ足してみてください。
こうなっちゃうときは
- 揚げものがしなっとした……重ねたか、味付けが早いか、揚げ足りないかです
- 肉がパサつく……焼きすぎか、休ませずに切ったかです
- 炒め物から水が出る……塩が早いか、入れすぎです
- 味は決まったのに物足りない……食感が1種類だけかもしれません。カリカリを乗せてみてください



