揚げものって、家でやるとなんとなく身構えます。油はねるし、いつ上げていいかわからないし、余った油をどうするかも悩む。
でもコツはそんなに多くありません。温度と、入れる量と、上げるタイミング。この3つだけです。
レシピの中に全部書くと読むのが大変なので、こちらにまとめました。
揚げものは、水と油を入れかえている
難しい話は抜きにして、揚げているあいだに何が起きているかというと、食材の中の水分が飛んで、そこに油が入っていく——それだけです。
だからカラッと揚がる=水がちゃんと抜けた状態で、ベチャッとする=水が抜ける前に油ばかり入った状態ということになります。
温度も、入れる量も、全部この一点につながっています。
温度は170度が基本
| 温度 | どうなるか |
| 150度より低い | 水が抜ける前に油をどんどん吸う。油っぽく、ベチャッとする |
| 170度あたり | 水が抜けるのと、色がつくのがちょうど釣り合う。だいたいの揚げものはここ |
| 180度より高い | 中の水が抜けきる前に、外だけ色がつく。揚げたてはパリッとしていても、すぐしなる |
180度以上を使うのは、鶏の唐揚げを二度揚げするときのように、最後に表面だけ一気に固めたいときです。基本は170度で困りません。
温度計がなくても大丈夫です
揚げる材料の切れ端を、ひとつ落としてみてください。
- 沈んだまま、泡がほとんど出ない → まだぬるい
- 底まで沈んでゆっくり浮いてくる → 160度くらい
- 2〜3秒で浮いてきて、細かい泡が勢いよく出る → 170度くらい
- すぐ浮いて、泡が激しく出る → 高すぎ。火を弱めて少し待つ
menu別の目安より、その日に揚げるものそのもので試すのが一番正確です。
油はどれくらい要るのか
たっぷりでなくても揚がります。
| 深さ | 向いているもの |
| 1〜2cm(500mlくらい) | たいていのものはこれで足ります。温度が安定するので失敗しにくい |
| 5mmくらい(200mlくらい) | 薄いもの・小さいもの。必ず途中でひっくり返してください。片面だけだと水が抜けきりません |
⚠️ 浅い油は、量が少ないぶん温度が急に上がります。火から目を離さないでください。
一度にたくさん入れない
これがいちばんよくある失敗だと思います。
冷たい材料を入れると、油の温度が下がります。たくさん入れれば、そのぶん大きく下がる。そうすると上に書いた「150度より低い」状態になって、水が抜ける前に油を吸ってしまいます。
鍋の表面の半分くらいまでを目安に、少しずつ揚げてください。次を入れる前にひと呼吸おくと、温度が戻ります。
急いでたくさん入れるより、少しずつ揚げたほうが結果的に早く終わります(失敗して揚げ直さなくて済むので)。
いつ上げればいいのか
色だけで判断すると、たいてい遅れます。確実な順に4つ。
- ① 音……「ジュワァァァ」という大きな音が、「シュワ…」と細かく静かになったら、水が抜けた合図です。これが一番あてになります
- ② 手ごたえ……菜箸で持ち上げたとき、しならず、しっかりした手ごたえがあればOK。フニャッとするなら、まだ中に水が残っています
- ③ 泡……大きく激しい泡が、小さく少なくなってきたらそろそろです
- ④ 色……「まだ薄いかな」で上げてください。上げてからも余熱で少し濃くなります
薄いもの(春巻きの皮・大葉・海苔など)は数十秒で終わります。鍋の前を離れないでください。
油はねを減らすには
はねる原因は、ほとんど水です。
- 材料の水気をしっかり拭く。特に葉物や解凍したもの
- 鍋のフチから滑り込ませるように入れる。上から落とすと油が跳ね上がります
- 濡れた菜箸を入れない。意外とこれが多いです
- 冷凍のまま揚げるものは、霜を落としてから
揚げ油は何回使えるのか
揚げたものによります。
- 肉・魚を揚げた油……汚れが早いです。2〜3回が目安
- 野菜や、衣の薄いもの……そんなに汚れません。もう少し使えます
使い終わったら、粗熱がとれてから茶こしなどで濾して、暗いところで保存してください。
色が濃く茶色くなってきた/とろっと粘りが出てきた/変なにおいがするときは、そこで終わりにします。
揚げたものがしなってしまったら
戻ります。揚げ直す必要はありません。湿気を吸っただけなので、もう一度かるく水気を飛ばしてやれば大丈夫です。
- オーブントースター……網に重ならないように広げて2〜3分
- 電子レンジ……キッチンペーパーの上に広げて30〜40秒(早いので、様子を見ながら)
どちらも取り出して1〜2分冷ましてから食べてください。熱いうちはしんなり感じますが、冷めた瞬間にパリッと戻ります。
⚠️ そもそもしならせないコツは、揚げたてを重ねて置かないこと。湯気がこもって、自分の水分でしなります。網に広げて冷ましてください。
このコツを使ったレシピ
揚げものの中でも、いちばん短時間で終わるものです。ここに書いたことを試すのにちょうどいいと思います。

